新型コロナウイルスに負けずに法務転職環境を勝ち抜くための戦略とは|法務・パラリーガル・弁理士・知的財産の転職・求人情報なら「法務求人.jp」

転職ノウハウ

新型コロナウイルスに負けずに法務転職環境を勝ち抜くための戦略とは

目次
  • 1.一部企業には変化が出始めているが、積極的に採用を行っている会社も多い

  • 2.緊急事態宣言に負けずに転職環境を勝ち抜くために

  • 3.今後の法務転職環境の見通し

  • 2020年2月ごろより発生した新型コロナウイルスの感染拡大で、転職環境にも影響が出ています。「転職したいと思っているが、新型コロナウイルスが収束するまでは動かない方が良いのだろうか」「今応募しても、転職は厳しいだろうか」と不安に思っている人も多いのではないでしょうか。

    2020年の法務転職環境は、どのように変化しているのでしょうか?今回は、法務業界に特化した転職エージェントから最新動向についてお話を伺いました。

  • 1.一部企業には変化が出始めているが、積極的に採用を行っている会社も多い

  • 2020年4月7日の緊急事態宣言を受けて、採用スケジュールを見直した企業もあります。ただしこれは、対面での面接を行うことが物理的に難しいことを理由とするものであり、業績悪化を理由として採用を中止した企業が多いという訳ではありません(もちろんそうした事情で、採用を中止した企業もなくはありません)。面接を延期したり、選考スケジュールを遅らせるという「一時的な」措置であることが多く、緊急事態宣言が解除されれば、選考が再開されると考えられます。

    多くの企業は、選考スケジュールを変更することなく採用を続行しています。面接のスタイルを対面からWeb面接に切り替えるなど、緊急事態宣言に配慮した対策を行っています。緊急事態宣言の前は、海外在住者のような特殊な人に限ってWeb面接を行っていましたが、現在は「最終面接以外は全てWeb面接」という企業がほとんどです。


    法律事務所や特許事務所についても、状況は同じです。ごく一部の法律事務所が採用を中断したという動きはありますが、全体としては大きな変化はありません。法律事務所は、対面での面接を重視するところがまだまだ多く、十分対策を行った上で、通常通り面接を行っている務所が少なくないという印象です。

    このため、「新型コロナウイルスが落ち着いてから転職活動をしよう」と思っていると、積極的に採用を行っている企業や法律事務所の求人を見逃すなどチャンスを逃してしまいます。また状況が落ち着いたとき、同様に考える転職希望者が急激に動き出すことでハードルが上がってしまう可能性もあります。こうした状況下でも積極的に希望先への応募を行い、さらに新しい求人を見逃さないためにも、情報収集は続けておくべきです。自宅でできる対策もたくさんあります。企業や法律事務所の研究を行うこと、応募先企業を選別すること、職務経歴をまとめること、応募書類を作成すること、面接の練習をすることです。

  • 2.緊急事態宣言に負けずに転職環境を勝ち抜くために

  • Web面接の対策は、対面型の面接とは異なります。まず、対面での面接以上に、大きな声でゆっくりと話すことが必要です。Skype(スカイプ)やZoom(ズーム)はノイズが入ることが多く、対面よりも聞き取りにくい音声となります。普段よりも大きな声で話すように心がけましょう。通信環境により音声が遅れて伝わることもあるため、ゆっくり話すことも必要です。

    次に、「目線」です。通常のパソコンは、画面の上部にカメラが内蔵されているため、画面上の面接官の目を見て話していると、目線が下がってしまいます。面接官に印象づけるためにも、自分が話すときは、画面に映る面接官ではなく上部のカメラを見るように意識しましょう。

    Web面接の日時が決まったら、すぐに準備を進めましょう。インターネット環境や機材のチェックはもちろんのこと、部屋を片付けて背景をスッキリさせましょう。忘れがちなのが、光の調整です。窓を背にして座った場合、逆光で顔が真っ黒に写ります。面接の時間帯に合わせて、カーテンを開けるか閉めるか、蛍光灯を付けるか消すか、適宜調整してください。友人とWeb飲み会をする機会があれば、「自分がどのように写っているのか」を尋ねてみましょう。

    Web面接の特有のデメリットとして、「熱意が伝わりにくい」という問題があります。対面のときよりも会話が淡白になりがちなので、「人柄や雰囲気がつかみにくい」という面接官の声も届いています。面接官にインパクトを残すためには、いつもより声に抑揚をつけて、エモーショナルに話すように心がけましょう。話の最後にニコっとするだけでも、印象は格段に良くなります。リアクションを大きく取るなど、感情を伝える工夫も必要です。

    Web面接に不安がある人は、エージェントに相談しましょう。C&Rリーガル・エージェンシー社でも、Web面接の対策についてアドバイスを行っています。自宅が騒がしい人には、会議室を無料で貸し出しています。カメラ付きのパソコンを持っていない人には、機材も貸し出します。担当エージェントに相談していただければ、テクニカルな点についてアドバイスいたします。いずれにしろ、応募者が面接に集中できることを最優先にしてサポートを行っています。

  • 3.今後の法務転職環境の見通し

  • 今後は、緊急事態宣言の解除が一つのきっかけになると予想されます。緊急事態宣言の解除を機に、面接を先延ばしにしていた企業から突然面接の連絡が来ることもあるでしょう。このような事態に備えて、今のうちに企業研究をして応募先を選別しておくことが得策です。面接を一時停止している企業の中にも、応募書類の受付を行っているところもあります。「採用が再開されたら応募しよう」と思っていると手遅れになってしまいます。

    現在募集を継続している企業や法律事務所は、非常事態の中でも採用をスムーズに行おうと努力している組織であり、逆境に強く、今後の成長が期待できると考えられる企業です。応募する側にとっては、「今後成長する企業を見極めるチャンス」とも考えられます。

    先行き不透明な状況で不安に思う方もたくさんいらっしゃると思いますが、流動的な状況にあわせて情報網を広げ、変化に柔軟に適応できる人こそが、2020年の転職環境を勝ち抜く人材だと思います。

  • C&Rリーガル・エージェンシー社では、緊急事態宣言後の転職環境の動向やWeb面接の対策についてアドバイスを行っています。法務分野での転職をお考えの方は、一度ご相談ください。

  • 記事提供ライター

  • 元弁護士 ライター
    東京大学卒業後、2009年に司法試験に合格。弁護士として知的財産業務、企業取引等のビジネス関連の業務を扱う。現在は海外に在住し、法律関連の執筆や講演を行う。

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