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関西の法務年収相場と転職を成功させるためのキャリアプラン

目次
  • 1. 関西における企業法務の年収の相場

  • 2. 関西で年収を上げるためのキャリアプランは?

  • 3. 関西での転職を成功させるために

  • 4.関西で転職をする際の注意点

  • 5. 転職エージェントからのアドバイス

  • 前回の記事では、「関西における企業法務の求人事情」を紹介しました。今回は引き続き、「関西の法務部の年収事情」について解説します。

    関西の企業に転職した場合、年収の相場はどれぐらいになるのでしょうか?首都圏と関西では年収事情は異なるのでしょうか?今回は、関西専任の転職スタッフとして大阪常駐の転職エージェントが、関西エリアの最新の動向を紹介します。「関西を拠点にキャリアを積んでいきたい」という人や、「首都圏から関西に移りたい」という人は、参考にしてみてください。

  • 1. 関西における企業法務の年収の相場

  • 関西の法務部の年収は、首都圏の相場よりもやや低めに抑えられています。おおよその相場は、20代の若手スタッフが350~450万円、中堅スタッフ(法務経験5~10年)が400万~550万円、課長クラスになると500万~700万円、部長クラスになると650~1,000万円です。これはあくまで一般的な相場であり、企業の規模によって具体的な年収は異なります。例えば大手企業では、課長のポジションで1,000万円を超えるケースもあります。

    関西にも大手企業や一部上場企業の本社があるため、高年収の求人も多数ありますが、全体の割合としては多くありません。大多数を占めるのは、中小企業の一人法務です。このため、平均的な相場は首都圏よりも低くなります。つまり、大手企業や一流企業の年収は首都圏と同等であるものの、全体的な相場は首都圏よりも低くなる、ということです。

  • 2. 関西で年収を上げるためのキャリアプランは?

  • 関西で年収の高いポジションに応募するためには、英語スキルが必須です。マネジメント経験を求められるケースも少なくありません。職種としては、製薬会社を始めとするグローバルメーカーや、電気やガスなどのインフラ系の企業では、年収が高い傾向があります。

    関西の特色として、入社時にいきなり高年収が提示されることはありません。転職後に実績を上げることで、徐々に年収が上がっていきます。このため、「関西で転職するためには一時的に年収が下がることもやむをえない」と捉えることが大切です。たとえ現職よりも低い年収を提示されたとしても、それだけで判断しないように気をつけましょう。昇給の評価制度や賞与の回数なども確認して「3年後、5年後の給与はどれくらいになるか」をシュミレーションして、総合的に決断することが重要です。

  • 3. 関西での転職を成功させるために

  • 関西エリアの法務部では、下記のような人が重宝されます。

    ・法務部で3年以上の実務経験を積んでいる人
    ・英語力がある人(英文契約書のレビューができるレベル)
    ・マネジメント経験がある人

    上記のポイントを満たしていれば、関西においても高収入で転職できる可能性があります。関西での転職を視野に入れている人は、若手のうちから積極的に英文契約書にふれ、早い段階でマネジメント経験を積んでおくことが得策です。ある程度年齢がいってしまうと、ゼロから英語スキルを身につけることは難しくなります。40代でマネジメント経験が無い場合も、高年収での転職は難しくなります。

    また、関西の特色として、「短期で転職をくり返す人を好まない」ということがあります。もちろん首都圏においても、転職回数の多い人が不利になる傾向はありますが、関西の方がこの傾向がより強いといえます。関西での転職を視野に入れている人は、最低でも3年以上の実務経験を積んでから転職することがお薦めです。

  • 4.関西で転職をする際の注意点

  • 関西特有のデメリットとして、「キャリアの軌道修正がしづらい」ということがあります。首都圏では数多くの法務求人があるため、30代~40代で未経験の法務分野に挑戦することも可能です。しかし、関西では一人法務の求人や少数精鋭の法務部門の求人が多いため、実務親和性のある法務分野への転職が好まれます。結果として、現役の法務部員が圧倒的に有利となります。

    20代~30代前半の若手であれば、ポテンシャル採用の可能性があるため、法務未経験でも内定をもらえる可能性はあります。ただし、法務未経験者については、何らかのスキルが求められる傾向があります。例えば、現職で英語を使用していて高い語学スキルを持つ人や、大型プロジェクトをマネジメントした経験がある人などは、法務未経験でも内定につながる可能性があります。

    関西にはこのような特色があるので、関西での転職を視野に入れている人は、ファーストキャリアのうちから長期プランを見定めておくことが重要です。将来的に関西で転職する可能性がある人は、早い段階で転職エージェントに相談して、キャリアプランを構築しておきましょう。

  • 5. 転職エージェントからのアドバイス

  • 今回は、関西における法務部員の年収事情について解説しました。関西エリアの転職事情は、首都圏とは若干異なります。関西での転職をお考えの人は、転職エージェントにご相談ください。

    C&Rリーガル・エージェンシー社は、法務業界に特化した転職エージェントとして、転職に関する総合的なアドバイスを行っています。関西専任の転職スタッフとして大阪に常駐している転職エージェントもいます。関西から首都圏への転職を考えている人や、首都圏から関西への転職を考えているという人は、どうぞお気軽にご相談ください。

  • 記事提供ライター

  • 元弁護士 ライター
    東京大学卒業後、2009年に司法試験に合格。弁護士として知的財産業務、企業取引等のビジネス関連の業務を扱う。現在は海外に在住し、法律関連の執筆や講演を行う。

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